葬列の入口 - Cthulhu Scenario Storage|クトゥルフシナリオストレージ

葬列の入口

【このシナリオについて】

シナリオ傾向:クローズド、現代
推奨人数:3人~
戦闘:有り
推定プレイ時間:3時間
難易度:ふつう
システム:クトゥルフ神話TRPG

【あらすじ、舞台設定】


探索者達は偶然のバス事故により、他の乗客と共に冬の山奥に取り残されてしまう。
なんとか洞窟を発見し一晩を過ごす探索者達だったが、眼を覚ますと尋常ではない様子の見知らぬ人間に囲まれていた。
「よそ者」と言われ殺害される乗客たちだったが、探索者達は何故か見逃される。そして、探索者達が案内されたのは陰鬱な村だった。
徐々に化け物へと変貌してゆく体。時間の止まったような村。数日後に開かれる祭り。探索者達は無事に帰ることができるのか?

舞台は山奥のとある村。この村は、戦前にとある事件を起こした将校やその家族が移り住んでできた村である。
その後も、村には時折移住者が訪れていたが、終戦を機に訪れる者はいなくなった。
この村の村人のうち、中核的な役割を負っていた新田という人物は、夢の中でヒプノスと出会い、その姿を食屍鬼に変えられる。
ヒプノスと過ごすうち、彼に狂信的な感情を抱くようになった新田だったが、不幸にも現実の世界へ戻ってしまう。
村へ戻ってきた新田は、共に持ち帰っていた水晶(夢のくりスタライザーのようなもの)を借り、村人たちを徐々に食屍鬼へと変貌させてゆく。
そうして、変貌した村人たちはヒプノスの元へと向かうべく、ドリームランドへと続く深い洞窟を掘りつづけている。
村人全員が食屍鬼へと変貌した後、彼らは偶然にも、東京に存在する食屍鬼のカルトと接触する。
同胞であり、ドリームランドへとつながる洞窟を掘る村人達のため、食屍鬼のカルトは時折村へと食料を送っていた。
長い年月の後、洞窟の完成が間近に迫った頃、そのような食料として、探索者達が村へと訪れる。

【資料】


食屍鬼(基本180p)
STR17 CON13 SIZ13 INT13 POW13 DEX13 HP13 DB1D4 SANチェック0/1D6
武器
かぎ爪 30% 1D6+DB
噛みつき 30% 1D6+牙でいたぶる(1D4)
※1Rに2本の〈かぎ爪〉攻撃を行うことができる。
※〈噛みつき〉が命中した場合、1D4ダメージを与え続ける。STR対抗ロールに勝利すれば逃れられる。
装甲
火器と飛び道具はロールで出た値の半分のダメージを与える。
技能
穴掘り75% 登攀 85% 隠れる 60%
跳躍 75% 聞き耳 70% 腐臭を嗅ぎ取る 65%
忍び歩き80% 目星 50%

NPC
西本和仁
40歳。ヤクザの男。粗暴で疑り深い性格。
桑原と話をつけ、村へ住む食屍鬼達に死体を処分させに来た。

榎本栄一
高校生。今風の若者と言った感じで、常盤弘子と付き合っている。
物事をあまり深刻に考えない楽観的な性格。万が一の場合は自分の身を最優先する。
山の先にあるスキー場に向かうためバスに乗った。

常盤弘子
高校生。地味な感じの見た目。榎本栄一と付き合っている。
慎重で思慮深いが、あまり自分の意見を言わず、榎本の言うことに従っている。
山の先にあるスキー場に向かうためバスに乗った。APPは11くらい。
本人も知らぬことだが、僅かに食屍鬼の血が流れている。そのため、食屍鬼化の進行が早い。

桑原由香
東京に巣食う食屍鬼達の仲間。食屍鬼との取り換え子であり、見た目は人間である。
村に時折人間を誘い込んでおり、今回はバスの乗客をターゲットにしている。
美人ではあるが、どこかただ者ならぬ雰囲気を放っている。笑うと尖った歯が見える。
大きな鞄を持っており、中にはバス本来の運転手の死体が入っている。

川田隆俊
桑原と同じく、食屍鬼の取り換え子。彼と桑原は村との連絡係を担っている。
見た目は普通の人間と同じであり、怪しさを感じることはできない。
但し、注意して彼を観察すれば、襟元に血がついていることに気づく。
これは本来のバスの運転手のものである。

新田
ヒプノスによって食屍鬼に変えられた男。
なんらかの不幸によりヒプノスと引き離されており、元の世界へと戻るため洞窟を掘っている。
彼はヒプノスの力を秘めた水晶を持っており、この水晶の力で村人を食屍鬼へと変貌させた。

宮本
村に住む老人。穏やかで同情を誘うような性格。
彼は他の村人と同じく食屍鬼に非常に近い存在になっている。

【導入】


探索者達は何らかの理由によりバスに乗っている。時期は冬で、バスは雪山を走っている。
バスに乗っている理由はなんでもよい。特に何もなければ観光のためでよいだろう。
バスには探索者以外の乗客も何人かいる。1人は40歳程に見えるヤクザ風の男で、大きな鞄を持っている西本和仁。
その他に、高校生程に見える常盤弘子と榎本栄一。20代の美人な女性で大きな荷物を持った桑原由香が乗っている。
位置関係としては、前方、運転手である川田隆俊のすぐ後ろに桑原。少し後ろに西本。
後部座席に常盤と榎本が座っている。探索者達の位置は自由で構わない。
探索者達の位置によっては、周りのNPC達の会話を聞くことができる。
榎本と常盤は、俺はスキーが得意なんだだとか、前の客絶対ヤクザだぜだとか、あいつがなんかしてきたら守ってやるからな!
などといった事を榎本が一方的に話している。常盤は時折相槌を打つのみである。
西本は前の座席にいる桑原に、「ここあたりなんだな?騙したらタダじゃおかねえぞ」などと話しかけている。
バスが雪山をしばらく走っていると、徐々に吹雪が強くなってくる。前方は見えづらくなり、バスのスピードが落ち始める。
また、この段階から携帯電話などの電波は通じなくなる。
バスの前方に座っていた探索者は、ここで〈目星〉や〈聞き耳〉。
〈目星〉に成功すれば前方に巨大な岩が現れたことに気づく。〈聞き耳〉に成功すれば、土砂崩れのような音が聞こえる。
バスの前方に座っていて、何も対策を取らなかった探索者達は〈幸運〉。失敗で1D3のダメージ。

この土砂崩れは村に住む食屍鬼達によるものである。
リーダーである新田は自分達で洞窟を独占することに決め、東京の食屍鬼の仲間である桑原と川田を始末しようとした。

バスは土砂崩れにより停車し、運転席は完全に潰れている。運転手である川田と桑原は岩の下敷きになり死亡している。
桑原は岩に腹部から下を潰されている。近くに探索者がいるか、〈聞き耳〉に成功した場合「新田め……」という最後の言葉を聞ける。
その後ろにいた西本は肩を怪我している様子で、蹲っている。
榎本と常盤は怪我こそしていないものの、常盤はその場にうずくまり頭を抱えて怯えている。
榎本は「おい!どういうことだよ!」などと喚き散らしている。
事故に直面してSANチェック
0/1D4

吹雪は厳しさを増しており、潰れたバスの中で一晩を過ごすことは難しい。
探索者達が辺りに何か無いか探し始めた時点で、西本が行動を始める。
西本は持ってきていた死体入りのバッグと、桑原の持ち物だった大きな鞄(こちらも死体入り)を持ち、どこかへと歩いてゆく。
探索者達がどこに行くのか尋ねた場合、彼は面倒そうに「一晩過ごせそうな場所の心当たりがある」とだけ話す。
彼はそれ以上何も答えないが、バッグの中身を暴くなどすれば、ここ辺りに死体を処分する村があると答える。
榎本は探索者達と友好を深めていない限りは「待ってくれ!」などと言いながら西本について行く。常盤もそれに従う。
探索者達が今晩を無事に過ごすには、西本について行き、洞窟で一晩を過ごすしかない。
西本について行く場合、〈CON×5〉で一度判定する。失敗した場合、寒さによって1D3ポイントダメージ。
西本について行かない場合、自分で洞窟を発見する必要がある。
その場合、〈追跡〉で西本の痕跡を追う、〈ナビゲート〉で西本が向かった方向へと進む、〈目星〉の2分の1で洞窟を探すなどができる。
それぞれの技能ロールごとに〈CON×5〉で判定。失敗すると寒さで1D3ポイントダメージ。
なお、一晩眠ることによって寒さによるダメージは回復するものとする。

【洞窟】


西本について行くなどして、雪山を進んでいくと洞窟が見えてくる。
洞窟は人3人が並んで入れる程度の幅で、奥深くまで続いているように見える。
西本は村の詳しい場所を知らず、また吹雪の中での移動も厳しいため、ここで一晩を過ごそうと考えている。
彼は洞窟に着くと、辺りを警戒しているようにしながら座り込む。話しかけた場合、ここで一晩を過ごすと答えるだろう。
榎本と常盤は疲れがたまっていたのか、すぐに眠ってしまう。なお、西本は眠らない。

シナリオの展開上、探索者達も眠るべきである。
ただし、どうしても眠ろうとしない探索者がいる場合、眠らせなくとも構わない。
この洞窟がドリームランドに繋がりつつあること、新田が持つ水晶などの要因が重なり、眠った探索者達は夢の中でヒプノスとわずかに接触する。

「あなた達は夢を見ている。それはぼんやりとした、おぼろげな光景だ。
酷い猫背でどこか犬のようにも見える後姿をした男が、手に10cmほどの黄色い卵型の水晶を持ち、あなた達を導いている。
辿りついたのは、柱で囲まれた周柱式の神殿だ。古代ギリシアを思わせるその神殿の中央に、一人の男性の姿が見える。
時を知らぬ若さ、美しい髭のある顔、カーブを描いて微笑んでいる唇、オリンポスの神の眉。
ふさふさとした波打つ巻き毛にひなげしの冠を載せている。
その光景は言いようのない魅力を感じさせるものだ。しかし、あなた達の意識は急速に浮上してゆく。
それはまるで、美しい古代世界との繋がりが突然断たれたかのような感覚だった。
あなた達が完全に目覚める寸前、神殿にいた男がこちらを見つめていた気がした」

収まる気配のない吹雪の中、探索者達は目を覚ます。眠っていた探索者達は自分の体に違和感を覚える。爪が鋭く伸び、皮膚が僅かにゴムのようになっているのだ。

洞窟で眠ったものは全員が同じ夢を見ており、体が僅かに変化している。
榎本は、これはどういうことだと騒ぎ立てているだろう。
常盤も変化していることに気づいた榎本は、「まじかよ……まあ、そのうち治るだろ」などと呟きながら、西本のほうを見やる。
〈目星〉に成功した探索者は、西本の体が変化していないことに気づく。
探索者が気付かなかった場合でも、しばらく時間をおいて榎本がそのことに気が付く。
西本に話を聞いた場合、自分は眠らなかったことと、他の皆が同じタイミングでうなされだし、体が変化したことを聞ける。
西本との会話の途中で〈聞き耳〉。成功すれば、洞窟に何人もの足音が近づいていることが分かる。

しばらくすると、洞窟へと20人ほどの人間が入って来る。老人が多いものの、様々な年齢・性別のものがいる。
ただし、皆一様に猫背で、鼻から下が突き出たどこか犬のような顔立ちをしている。とはいえ、人間離れはしていない。
彼らは皆、昔の日本といった感じの服装をしている。
彼らは探索者とNPC達を見ると、「東京のもんか?新田さんは東京の人は来ないと言っていたが、来てくれたのか」と話す。
いくつか会話すると、今回は2つかと言い西本の持つバッグを受け取ろうとする。
しかし、西本に近づいた村人はその表情を怪訝そうなものに変える。村人たちは西本を取り囲むように近づいてゆく。
一人の村人が「あんた……よそ者だな?」と言い、その直後に村人全員が西本に襲い掛かる。
西本はやめろ!俺は桑原の知り合いだ!と言いながら暴れているが、徐々に声が消えてゆき、何かの咀嚼音が聞こえる。
探索者たちは、西本が村人たちに喰われている光景を目撃する。
※これ以降、シナリオで設定されている食人に関するSANチェックに失敗するたびに、食屍鬼化が進行する。探索者たちに段階数を伝えると面白い。
食屍鬼化は下記の表に従い、1段階ずつ進んでゆく。また、食人を行うことでも進行する。ただし、食人によって5段階目まで進行することはない。
SANチェック
0/1D4(食人に関するSANチェック)
もし、この洞窟で眠らず、SANチェックに成功し変貌を起こさなかった探索者がいる場合、次に狙われるのはその探索者である。
村人たちは西本に気を取られているため、その間に探索者は洞窟の奥へと逃げる必要がある。
洞窟の奥深くは白い霧が立ち込めており、眠らなかった探索者が進んでゆくと、洞窟で眠った場合に見る夢と同じ光景を見る。
探索者の爪は鋭く伸び、皮膚が僅かにゴムのように変化する。洞窟の奥からはこの世ならざる雰囲気が漂っており、進むのは危険だと感じる。
更に進んだ場合、探索者の食屍鬼化が更に進行する。後述の変化表を参照。探索者の食屍鬼化が進行したあたりで、この洞窟は行き止まりになる。

【食屍鬼化表】


1段階目:初期の状態。僅かな変化だが、爪が鋭く伸び、皮膚がゴムのようになる。(洞窟で夢を見た探索者はこの状態になる)
2段階目:大きな変化は現れない。背筋が曲がりだし、歯が犬のように鋭くなる。
3段階目:我慢できる範囲だが、食人願望が表れ始める。口から腐臭が漂い始める。夜目が効くようになり目が赤くなる。五感が鋭くなり、〈目星〉〈聞き耳〉に+10%。
4段階目:多くの村人はこの段階にある。顔に犬のような特徴が表れ口が突きだし始める、背筋が大きく曲がる。力が強くなり、STRに+2。
強い食人願望が芽生え、人肉を見て〈POW×5〉に失敗した場合は食人を行ってしまう。また、手先が思うように動かせなくなり、指先を使う技能が半減する。
5段階目:完全な食屍鬼となる。元に戻ることはできない。
※4段階目までの場合、新田の持つ水晶を破壊することで元の体に戻ることができる。

【村へ】


西本の処理が終わると、村人が話しかけてくる。
「あんたら、東京から来たんだろう?いっつもすぐに帰っちまうけど、今日はゆっくりしていってくれねえか?
この雪だし、帰るのは無茶だろう。明日の祭りにも参加してってくれよ」
村人達は西本の持っていたバッグ二つを持つと、探索者達を村へと案内する。
食屍鬼へと僅かに変貌している探索者達は、寒さを感じにくくなっていることに気づく。
探索者達が何か質問をする場合、村人たちは自分の知っている範囲で答えてくれる。
村人たちは食屍鬼化の第4段階目にある。彼らは寒さにも強く、普通の人間よりもやや老化が遅い。

村とは?
すぐ近くにある村。名前が無いが余所に行く者もいないので不便はしていない。
70年か80年くらい前に東京から移住してきた人が作った。

東京から来る人間について
仲間が東京から来る。東京から来るやつらは別嬪でうらやましい。

仲間、よそ者とは?
あんたらはちょっと薄いみたいだが、もちろん分かるだろう。よそ者ってのは人間のことだ。

昔の村について
新田さんは村ができたころから生きている。新田さんなら知っているかもしれない。
これから泊まってもらう家の宮本さんも長生きしている。

新田について
初期からの住人で、村一番の年寄。20年ほどどこかに出かけていたらしい。
50年ほど前に帰ってきて、村に発展をもたらした。それ以来村長のような位置にいる。

発展とは?
昔の話だから詳しくわからない、覚えていない。あの人がいなければ我々は全滅していたかもしれないらしい。

新田はどこにいる?
昨日出かけたきり戻っていない。祭りの時は村に戻ってくるはずだ。

祭りについて
祝いみたいなもの。楽しみにしていて欲しい。

【宮本家】


しばらく歩いていると昼頃には村に到着する。吹雪はやみそうにない。村は小規模なもので、日本家屋が10軒ほどある。
探索者達はその中の一つに案内される。西本の持っていた鞄を持った村人は、祭りまで倉にしまってくると言って去ってゆく。
村人は、村にいる間はここで過ごしてくれと話す。この家には宮本と言う老人が住んでいて、歳のため家から出られないので都合がよいらしい。
村人たちは祭りの準備をしに洞窟へ行くが、我々だけで行うので洞窟には来ないでほしいと話すと洞窟へと向かってゆく。
家からは70歳程に見える老人が出てきて、探索者達を出迎えてくれる。
老人もまた、背筋が曲がっており、爪は鋭く伸びていて、どこか犬のような顔をしている。
老人は東京の人だろう?祭りに参加することにしてくれたのかい?と探索者達に話しかけながら家の中へと案内してくれる。
宮本は非常に穏やかな性格で、東京からよく来てくれたねえ、ありがとうと皺くちゃの笑顔を浮かべている。
大部屋へと探索者を案内した後は、布団はそこの押し入れに入っているから、悪いが自分で引いてほしいことと、食事を用意してくることを伝え台所へと向かう。
大部屋の中央には囲炉裏がある。隙間風は無く、ある程度快適に過ごすことができる。
この家にはほかに、宮本が普段過ごしている部屋がある。
この部屋で〈目星〉に成功すると、拳銃と弾が6発ほど見つかる。拳銃について宮本に尋ねた場合、軍人だった父のものだと答えてくれる。
九四式拳銃
命中20% ダメージ1D8+1 射程15m 1R2発 装弾数6 耐久力8 故障98

しばらくすると、宮本が食事を部屋に運んでくる。食事は暖かそうな汁物と近くの川で獲れたという魚で、囲炉裏で火にかけられている。
なお、魚の獲れた川の場所を聞くと教えてくれる。川は徒歩で20分ほど、村の出口から真っ直ぐ北にある。吹雪の中で向かうことは難しいだろうとも伝えられる。
この話を聞いた常盤は、「へえ、そうなんですか」と少し興味を示す。榎本は「じゃあ後で行ってみるか」と答える。
宮本は申し訳なさそうに、肉は明日の祭りの後まで待って欲しいと話しながら、探索者達と共に食事をとる。
榎本は何も気にせずおいしそうに食事を食べている。常盤は食欲がわかないのか、食事を口にしようとしない。
宮本は榎本やたくさん食事を食べる探索者をみてニコニコしている。
食事が終わると、宮本は日が沈むころに夕食を用意するといって自室へと向かう。
宮本に質問する場合、彼の知っている範囲で答えてくれる。宮本は新田と近い位置にあり、普通の村人達よりも多くのことを知っている。

この村や新田について
80年くらい前に父親と何人かの仲間がこの土地を開拓して村を作った。私はそのあとに生まれた。
土地を開拓した人間の中に新田と言う男がいた。当時30歳ほどだったのではないかと思う。
新田は私が幼いころにどこかへ消えていったが、20年ほど後、村に大寒波が訪れていた年に戻ってきた。
彼は黄色い水晶のような物を使ってまじないをしてくれた。その日から村人たちは飢えと寒さに強くなった。

新田の居場所について
今はどこかに出かけている。明日戻ってくると思う。
家の場所を尋ねた場合、教えてもらえる。

まじないと黄色い水晶について
別の生き物になるまじないだ。不思議な光景(探索者達が見た夢と同じ)を見て、気づいたら体が変わっていた。
東京の人たちは違う方法でなったのか?元からそうだったのか?
黄色い水晶は新田が大事に持っている。水晶が失われると村に災いが起こるらしい。

祭りについて
洞窟が完成した時の祝いを行うと新田が言っている。
村にとってとてもよいことが起きるらしい。

洞窟について
新田の指示で何十年も前から洞窟を掘っている。
いよいよ完成するらしいが、何が起こるのかは聞いていない。
村のために行っていることだそうだし、村は新田のおかげで存続している。みんな文句は無い。

【村の探索】


昼食後から日没辺りまで、探索者達は村を探索する時間を得る。常盤は家に残り、榎本も具合の悪そうな常盤を看病するために残る。
村人は宮本を除いて全員が洞窟へと向かっており、村には村人がいない。
また、吹雪が収まらないこともあり長時間の探索は難しいだろう。
村人の家屋は調べても特に何もない。探索者が向かえる場所は、新田の家、洞窟、川、死体のある倉あたりだろう。
KPは切りの良いところで、寒さに耐えきれなくなってきたことにしたり、日が暮れ始めたことにしたりして探索を終わらせること。
日暮れに宮本の家へと戻れば、暖かい夕食が用意されている。
常盤はまだ食欲が無くあまり食べられないようだが、榎本はガツガツと食べている。彼らは部屋の隅で一緒に眠る。

新田の家
新田の家は簡素なもので、村の中央辺りにある。家の中は一室のみで、生活感があまり感じられない。
部屋の中には机、タンスなどが置いてある。机の中を調べると日記が、タンスの中には古びた服などが入っている。
また、〈目星〉に成功すると床の板が外せるようになっていることに気づく。中を調べると拳銃が入っている。
九四式拳銃
命中20% ダメージ1D8+1 射程15m 1R2発 装弾数6 耐久力8 故障98
なお、弾は6発装填されている。

日記
非常に古びており、殆ど解読できない。最初に書かれてから80年以上経過しているように見える。
1時間かけて〈日本語〉に成功すれば読み取ることができる。

計画は失敗に終わった。だが、諦めてたまるものか、殺されてたまるものか、千万発射つとも死せじ、断じて死せじ、死ぬことは負ける事だ、成仏することは譲歩することだ、死ぬものか、成仏するものか、悪鬼となって所信を貫徹するのだ。

再起の準備は思うように進まない。仲間は皆、生き残ることに必死である。
近頃は奇妙な夢を見ることが多い。夢と言うよりは、別の世界に迷い込んでいるかのようである。

戻ってきてしまった。何としても、何としても戻らなければならない。
境界地帯の神の元に、眠りの神の元に。貪欲で悪意に満ちたあの神の元に。私に鬼の力を授け給うたあの神の元に。
幸いなことに、私の手には神と繋がる水晶が残されている。水晶がこの世に存在する限り、神の力を皆に授けることができる。

計画は順調に推移している。協力せず、神の力を受け入れようともしない者が一人いたが村から追い出した。
彼は村の近くに居座り何やらしているが、些細な問題だ。私は再び真理の世界へ至るのだ。

洞窟
洞窟では20人ほどの村人が採掘作業を行っている。
入口には石を運び出している村人が何人かおり、話を聞くことができる。話の内容は村への移動中に聞けるものと同一。
洞窟の奥で作業している村人に話を聞いた場合、明日の朝には新田に言われていた作業が終了すること、そのころに新田が帰ってくるであろうことが分かる。
ただし、洞窟の奥、村人が作業しているエリアまで足を踏み入れようとする場合、食屍鬼化が進行する可能性がある。
白い霧が立ち込める洞窟の中を進んでゆくと、探索者達の頭の中に夢で見た神殿の光景が浮かび上がる。
更に進む場合、探索者の心の中に人の肉を食べたいと言う欲求が浮かび始める。
更に進んだ場合、探索者達の食屍鬼化が1段階進行する。このイベントで進行する上限は第3段階までとする。


吹雪の中川へと向かう場合、探索者達は10分おきに〈CON×5〉をロールする。失敗した場合、探索者は1D3のダメージを受ける。
吹雪によるダメージは、一晩休めば完全に回復するものとする。
川への道は吹雪のため完全に埋まっており、探索者達は〈ナビゲート×2〉に失敗すると進行方向を間違えてしまう。
〈ナビゲート×2〉に成功した場合、20分かけて川に到着する。失敗した場合、20分後に再度ロールが可能。
川から村に戻る場合も、同様の処理を行う。
川はごく普通のものだが、急な流れのせいか凍ってはいない。
一度も〈ナビゲート×2〉に失敗しなかった場合か、その場で〈目星〉に成功した場合、川辺にある小屋を発見できる。
小屋については後述の「常盤の失踪」イベントを参照。常盤のいない状態で探索することができる。


村で共有されている倉。中には食料品などが入っている。食料品はどれもまともな物に見える。
〈目星〉に成功するか、意識して探すことで、西本と桑原の大きなバッグを発見できる。
西本のバッグの中にはホスト風の男の死体が入っている。酷く暴行を受けた形跡があるが、寒さのせいか腐敗はしていない。
桑原のバッグの中には、裸の中年男性の死体が入っている。男は首のあたりに大きな切り傷があり、致命傷になったと思われる。
〈医学〉に成功すれば、これは大型の獣による傷に近いと分かる。遺体と一緒に財布が入っており、中にはバス会社の社員証がある。
この男はバスの運転手だったようで、探索者の乗っていたバス会社と同じ会社に勤めていることが分かる。
食屍鬼化が進行しており、死体に対する嫌悪感が減っているためSANチェックは行わない。

【常盤の失踪】


翌日の朝、探索者達が目を覚ますと、雪は降っているものの吹雪が止んでいること、常盤の姿が消えていることに気づく。
探索者が寝ずに警戒していた場合、常盤が夜明け前に部屋から出てゆくことに気づく。
常盤に話しかける場合、彼女はトイレに行くなどと言い訳をするだろう。どうしても常盤が外出できそうにない場合、榎本と常盤の役目を入れ替える。
榎本はのんきに眠っているが、探索者達に起こされるか、宮本が朝食を運んできたタイミングで起床する。
榎本は常盤がいないとひとしきり騒いだ後、探索者や宮本に何か知らないかと聞いてくる。その時、榎本の首筋から血が垂れていることに気づく。
それは小さな傷だが、〈医学〉に成功すれば何かに齧られた後であると気付く。(食屍鬼化が進行した常盤による傷である)
宮本は困った様子で、消えたことも心配だが、昼から祭りがあるからそれまでに間に合うかどうかも心配だと話す。
理由を聞けば、新田の祭りに参加することは何よりも重要なことだからだと答えるだろう。この答えに、探索者達は狂気を感じる。

榎本は、一刻も早く発見したいので手伝ってくれと探索者達に頼み込む。彼に協力する場合、探索方法は探索者達に任される。
彼に協力しない場合や、彼について行く場合、彼は新田の家や洞窟を見て回った後、川へと向かう。
村人たちは洞窟へ向かっておらず、村の中で何やら作業をしている。彼らは木製の舞台のような物を作っている。
何をしているのか尋ねた場合、祭りの準備だと答える。また、常盤を村の中で見かけることは無かったとも答える。
常盤の失踪後、宮本に川について詳しく聞いた場合、そういえば変わり者の立てた小屋が川にあったような気がすると答える。
また、家の周りで重点的に足跡を探したり、〈目星〉に成功したりすることで常盤の足跡を見つける。
更に〈追跡〉に成功すれば、足跡は村の外、出口から北へと真っ直ぐ続いていることに気づく。ただし、ある程度進んだところで足跡は雪にかき消されている。

常盤は村近くにある川付近の小屋にいる。この小屋は数十年前に新田に反発した村人が建てた小屋である。
小屋の中には魔除けの文様(旧き印)が記された掛け軸があり、食屍鬼になった村人相手には大きな効果がある。
そのため、村人たちは本能的のこの小屋を避けており、現在ではこの小屋がある川に向かうのは古くから習慣があった宮本を除いていない。

吹雪が無い状態であれば、村の出口から北、川へとまっすぐ向かうと小屋を発見できる。

【小屋にて】


小屋は古く、朽ちかけたものである。食屍鬼化が3段階目以降まで進行している探索者は、その小屋に近づくと気分が少し悪くなる。
小屋に近づくか、〈聞き耳〉に成功すると、小屋の中から女性のすすり泣くような声が聞こえる。
榎本がその場にいない場合、彼は先に小屋へと向かっている。小屋の中にはすすり泣く常盤と、無残に食い荒らされた榎本の死体がある。
常盤の変貌と凶行にSANチェック
1/1D4(食人に関するSANチェック)
なお、常盤は探索者達に襲い掛かってくる。彼女は気絶せず、意識のある限り襲い掛かってくる。

榎本はこの声を聞くと、弘子!と叫んで小屋に入ってゆく。小屋の中には蹲った常盤がいる。
常盤は榎本の声を聞くと、「栄一君……こないで。私を見ないで……。ここならもう少し我慢できそうなの……」と答える。
榎本はそのようなことは聞かず、常盤の肩を掴むと振り返らせる。
彼女の背筋は酷く曲がっており、爪は変色し鋭く伸びている。顔は野犬のような特徴が表れていて、鋭い牙が並んでいる。
常盤は「だから来ないでって言ったでしょ!」と声を荒げると榎本の首筋に噛みつく。榎本の首からは血があふれ出し、しばらくすると絶命する。
榎本が死亡すると、常盤は探索者達に襲い掛かってくる。
探索者達がこのイベントに介入し、常盤を止めようとする場合、戦闘を開始する。常盤は気絶せず、意識がある限り襲い掛かってくる。
ステータスは食屍鬼のものを使用する。榎本が近くにいる場合、常盤は榎本を狙い攻撃する。榎本は回避を行わず噛みつきは自動成功し、そのまま首筋を噛みつかれる。
戦闘に突入した場合、探索者達が榎本を庇ったり、常盤が行動する前に耐久力を0にしたりした場合のみ榎本を救うことができる。
探索者か榎本が常盤に噛まれたり、常盤が死亡したりした場合はSANチェック。このSANチェックは1度でよい。
常盤の変貌と凶行にSANチェック
0/1D4(食人に関するSANチェック)

常盤を救いたい場合、拘束や、一度死亡させた後に蘇生して強制気絶へ持ち込むなどの方法がある。
常盤はまともに会話できないような状態に陥っている。

小屋の中には、五芒星の中に目が記された文様(旧き印)の掛け軸が置かれている。
食屍鬼化が3段階目までの探索者はこの掛け軸の近くにいると気分が悪くなるが、しばらくすると心が落ち着くような感覚がするようになる。
これは、掛け軸に記された旧き印の持つ魔除けの効果に食屍鬼の部分が反応するためである。
なお、食屍鬼化が4段階目まで進行している探索者は、食屍鬼化している部分が大きすぎるため気分が悪くなるのみで心が落ち着くことは無い。
また、掛け軸の裏に白骨死体がある。〈目星〉に成功、または掛け軸を調べた場合に発見できる。
死体は手に紙を握っている。
紙の内容
これを読めるということは、あの忌まわしき新田の手のものではないのだろう。どうか、彼の手から村を救ってくれ。
私の傍らにある掛け軸は魔除けの効果を持っている。神聖なる大日本帝国のために、奴を滅ぼすのだ。

なお、常盤のことを村人たちに話してもたいした反応は得られない。
彼らは探索者達のことを東京の食屍鬼だと思っており、精々東京の食屍鬼は変わっているなと思う程度だろう。

【祭り】


昼ごろになると祭りが始まる。宮本や他の村人たちは強引なほどに探索者達を誘うだろう。吹雪が徐々に強まる中、村人達は村の中央に集まる。
中央には昨日村人たちが作っていた木製の舞台があり、その上には黒いローブのような物を着た何者かの姿がある。
舞台の上の人間は新田であり、水晶の力を使い村人を完全な食屍鬼に変貌させたのち、洞窟の奥でヒプノスへと続く門を開こうとしている。
舞台は村人たちに取り囲まれており、吹雪のため拳銃で狙うことも難しい、舞台は隠れることのできない構造であり、舞台の上で行われる行為を邪魔することは難しい。
ローブの男は、興奮した様子で言葉を発する。
「遂に私の悲願が叶う時が来た。再び、あの場所へと戻るのだ!私だけではない。皆、全員でだ!」
彼が水晶を掲げると水晶は激しい光を放つ。視界の悪い吹雪の中、輝く水晶は不気味ながらも美しく見えるだろう。
水晶の光の近くにいるにつれ、探索者達は自分の体が徐々に変化しつつあることに気づく。食屍鬼化が更に1段階進行し、寒さにも強くなる。
吹雪はさらに激しさを増し、もはや周りにいる人間の様子を確認することも難しくなる。
村人たちはこの段階で5段階、完全な食屍鬼へと変貌を遂げるが、探索者達はそのことにも気づかないだろう。
また、この段階で5段階目、完全な食屍鬼へと変貌した探索者がいた場合、その探索者は元に戻ることは無い。
食屍鬼となった探索者は、新田に従い、儀式の完遂を目指すようになるだろう。

【葬列】


村人たちは新田を先頭にして、2列程度の列を組む。彼らは目の前に見える背中を頼りに、洞窟へと進んでゆく。
探索者達が付いてこない場合、村人たちがそのようにしてついてくるようにと声をかけてくる。
村人たちはそのまま、吹雪の中をゆっくりと洞窟へと進んでゆく、言葉を発するものはおらず、それは葬列のようでもあった。

今後、探索者達は好きなタイミングで新田の持つ水晶の破壊を試みてもよい。ただし、最も適したタイミングは洞窟で儀式が行われた時だろう。
榎本が生き残っている場合、彼も戦闘に参加することができる。彼のステータスは食屍鬼のものを流用するが、技能は人間の技能を初期値で持っていることとする。
新田に襲い掛かる場合、ローブがはだけ、完全な食屍鬼である新田を目撃する。
また、徐々に吹雪が晴れはじめ(吹雪は水晶の力で新田が起こしていたものとしてもよい)、探索者達は食屍鬼へと変貌した村人を目撃する。
食屍鬼の集団を見てSANチェック
1D3/1D6
新田は探索者達に襲い掛かられると、「愚か者が!」などと言いながら、食屍鬼化した村人たちと共に応戦する。
食屍鬼達は旧き印の記された掛け軸を向けるとこちらに近づいてこなくなる。村人たちをけん制しつつ、新田を撃破し水晶を破壊するとよいだろう。
但し、旧き印は新田には効果を及ぼさない。旧き神であるヒプノスの力を持った水晶を手にしているためである。
水晶を破壊した場合、完全に食屍鬼に変貌した人間以外は徐々に元の姿に戻り始める。探索者達は残った村人達から何とかのがれなければならない。
戦闘処理やDEX対抗処理など、KPは適切と思われる処理を行う。
バス事故があった現場まで戻ることができれば救助隊がいる。探索者達は難を逃れることができるだろう。→

【シナリオエンド】

へ。

【洞窟での儀式】


洞窟へと到着し、白い霧が立ち込める中を奥へと進んでゆくと(洞窟を進むことによる食屍鬼化は発生しない)、やがて行き止まりに辿りつく。
この白い霧は、ドリームランドへのつながりが強くなっているために起こるものである。〈拳銃〉で狙いをつけることは難しい。
洞窟の中、儀式前に新田に襲い掛かる場合は、

【葬列】

での処理を参照。吹雪ではなく白い霧が晴れるものとする。
行き止まりに辿りついた新田は、黄色い水晶を掲げる。
「境界地帯の神よ!眠りの神よ!」と声を上げ、更に呪文を唱えるか、新田に襲い掛かると辺りの白い霧が晴れはじめ、新田と村人たちの姿が露わになる。
「霧が晴れ、あなた達は新田の姿を目撃する。纏っていたローブを脱いだその男は、背筋がひどく曲がり、酷い腐臭を放っている。
足は蹄のようになっており、顔は犬とコウモリを掛け合わせたかのような、不気味な化け物の物だ。
そしてそれは、村人達も同様である。振り向いたあなた達の目に映ったのは、20ほどの化け物の群れだ。
残っていた人間の面影は消え去り、その場にいる全員がおぞましい顔に笑みを浮かべている」
食屍鬼の集団を見てSANチェック
1D3/1D6
新田は更に呪文を唱え続ける。この段階で呪文を妨害しなければ、新田はヒプノスへと至る門を完成させ、その場にいる全員が飲み込まれる。
探索者達は完全に食屍鬼へと変貌し、ヒプノスと永遠に暮らし続けることとなる。

新田を妨害する場合、戦闘開始。水晶を破壊することで戦闘は終了する。
食屍鬼達は旧き印の記された掛け軸を向けるとこちらに近づいてこなくなる。村人たちをけん制しつつ、水晶を破壊するとよいだろう。
掛け軸が無い場合、食屍鬼化した村人達にも襲われることになる。洞窟の中であれば、広さの関係上1Rに3人までしか襲ってこない。
但し、旧き印は新田には効果を及ぼさない。旧き神であるヒプノスの力を持った水晶を手にしているためである。
水晶を破壊した場合、完全に食屍鬼に変貌した人間以外は徐々に元の姿に戻り始める。
「水晶が砕ける音が辺りに響いた後、洞窟には静寂が訪れる。村人たちは人間へと戻ってゆくあなた達を茫然と見つめているように見える。
突如として、あなた達は強い寒気を感じる。それはまるで、深淵に頬ずりされたかのように直感できるものだ。
あなた達の背後、洞窟の壁に変化が起きている。村人たちが一心に見つめ、崇めているものが、触れてはいけないおぞましき存在が、あなた達の背後にいるのだ」
探索者の背後には、真の姿、恐ろしく歪んだ姿をしたヒプノスが現れている。振り向いてヒプノスを目撃した場合はSANチェック。
ヒプノスを見てSANチェック
1D6/1D20
その場にいる村人たちは戦闘をやめ、現れたヒプノスを崇めている。やがて彼らはヒプノスに連れられ、永遠にドリームランドへと旅立ってゆく。
探索者達は直ちにその場を離れなければ、同様にドリームランドへと連れてゆかれるだろう。
洞窟から脱出すると、吹雪が収まっていることに気づく。洞窟の入り口付近でしばらく待機するか、バスの事故現場あたりまで向かえば救助隊と出会える。シナリオクリアへ。

【シナリオエンド】


①水晶を破壊し、ヒプノスが現れた場合。
探索者達は無事に救助され、日常へと戻ってゆく。それ以降、あの村のうわさを聞くことは無かった。
1D10の正気度回復。榎本か常盤が生存した場合1D6の正気度回復。二人とも生還した場合、1D3の回復。

②水晶を破壊し、ヒプノスが現れなかった場合。
探索者達は無事に救助され、日常へと戻ってゆく。事件があったあの村付近では、行方不明事件が多発しているという。
それは、あのおぞましい化け物達によるものなのかもしれない。
1D6の正気度回復。榎本か常盤が生存した場合1D6の正気度回復。二人とも生還した場合、1D3の回復。