グッド・ディッシュ - Cthulhu Scenario Storage|クトゥルフシナリオストレージ

グッド・ディッシュ

【あらすじ】

システム:パラノイア
死体を缶詰に変える新技術がアルファコンプレックスで開発され、市民の食糧事情は劇的に改善した。
しかし、愚かなコミーどもが缶詰工場を占拠してしまう。アルファコンプレックスを救うため、直ちに彼らを抹殺するのだ!

【導入】

あなた達はDESセクターの食堂で食事を摂っています。アルファコンプレックスでは現在、エコロジーがブームです。
今回配給される食事も、機械に配慮したコンピュータに優しい製法で造られているようです。
この食堂では、エコのため食事を機械ではなく手渡しで配給しており、IRどもが長い列を作っています。
※インフラレッドの行列に並んだ場合、先頭についた時点でレッド用の行列があることを知らされる。
レッドの行列は大して長くもなく、すぐに缶詰を100個受け取ることができます。全て食べなければ反逆です。
この食事の名前はソイレント・レッド(クリアランスの色)と言い、缶詰の中にはピンク色の柔らかく弾力のあるものが入っています。(IRは1000個貰えます!)
ソイレント・インフラレッドは非常に劣悪な食べ物で、食べることは危険でしょう。
缶詰100個をきちんと受け取っていない場合は食堂を出る時にオレンジ様が渡してくれます。
噛むたびに汁のようなものが溢れてきて、多少化学薬品の味がするものの今まで食べたことがないほど美味です。
缶詰にはJOHNやKELLY、BILL、CATHYといったラベルが貼られています。どのような意味かは分かりません。
缶詰はひとつ食べるごとに1d20を振り、ファンブルで爆発します。トラブルシューター達が何も思いつかなければ全て爆発させましょう。
※上位クリアランスの缶詰ほど美味です。
※死体が缶詰になるため、死体が発生した場合は清掃ボットがどこか(工場)に運んでゆく描写を入れてもよいでしょう。

【ミッションアラート】

食事が少し進んだところにミッションアラート。「市民○○、○○……は20分以内にDESセクターのブリーフィングルームに集合しなさい」
ブリーフィングルームはDESセクターの外れ、ここから徒歩で40分ほどのところにあります。優秀なトラブルシューターであればもちろん場所を知っており、完璧に食事を終え、たどり着く手段も持っているでしょう。遅刻は反逆です。
近くにはR&Dが開発した移動手段も用意されています。
缶詰用転送装置
この装置は缶詰を効率よく配給するために開発されましたが、人間を転送できることが後に判明しました。
事故は全く持って報告されておらず、缶詰が増えたという喜びの声が上がっています。
この装置はエコのため、何かを燃やすことで動力を得る構造です。
ダイス目が1?5で無事転送。6?10で缶詰のみが転送。11?15で大量の缶詰が転送されてきて押しつぶされる(ダメージロールでも死亡でもよい)。
16以上の場合、使用者は缶詰になる。
缶詰用ベルトコンベア
R&D内で缶詰用転送装置に対抗するものとして開発されました。
アルファコンプレックスの全域をカバーしていることが特徴で、超高速で稼働しています。
ブリーフィングルームまでは約5分でたどり着けるでしょう。この装置を使用する場合、〈難しい〉の筋力判定を行います。
失敗した場合、ベルトコンベアから叩き落とされダメージロールです。酷い失敗の場合、巻き込まれてミンチになります。

【ブリーフィング】

ブリーフィングルームは簡素な会議室と言った感じで、中にはグリーン様が座っています。グリーン様の前にはソイレント・グリーンが3個ほど置かれています。
※グリーン様は人肉を食べたくないという奇特な方なので、このミッションにあまりやる気がありません。
「よくきたな。それでは頑張ってくれ。以上だ」
なんとか質問することができた場合、以下の情報を教えて下さいます。但し、よほどうまく頼まない限り質問は2つまでです。
ミッションの内容は?
缶詰工場に行け。
缶詰工場の場所は?
LALセクターのどこかだ。詳細な場所についてはお前たちのクリアランスに開示されていない。
※彼は缶詰工場の場所を決して教えようとしません。
缶詰工場で何をすれば?
取り戻せ。
缶詰工場で何が?
コミーに占拠された。
缶詰工場のクリアランスは?
イエローだ。

「質問は終わりだな。MBDテストは私が考案した簡易のものを行う。終わったらPLCに行け」
MBDテスト
この世で最も価値のあるものは何か答えよ

最後にグリーン様が口を開きます。
「今回の件で一時的に食事が配給されなくなるが、特例としてお前たちが死亡するごとに缶詰を受けとることができる」
「この缶詰は工場に僅かに残っている市民によるものだと断定される。彼等にいち早く合流し、協力するように」
「ああ、リーダーは話があるから少し残ってくれ」
リーダーにはグリーン様から小型の核爆弾が渡されます。
「私への個人的な奉仕として、缶詰工場を爆破してほしい。頼んだぞ。できなかった場合は……分かっているな?」
今後、グリーン様がこの件に触れることはありません。工場の破壊は反逆ですし、グリーン市民がそのようなことを考えているとは誰も信じません。

これより後に死亡した場合、クローンが来る同時に缶詰がどこからか転送されてきます。もちろん、ラベルに書かれているのは自分の名前です。

【缶詰の中身】

1うまい肉 2~5カチカチと音のする爆弾 6~10赤色のペンキ 11~15カチカチと音の鳴る時計(文字盤に腹の字) 16~19強酸性の水 20録音機(プロパガンダ入り)

【結社任務】

ブリーフィングルームを出たところで結社任務が入ります。
「誰かが持っている核爆弾を奪え」という任務を1~全員に与えましょう。
コミーはもちろんミッションの失敗が任務です。やむを得ない場合は工場を破壊せよと付け加えてもよいでしょう。

【R&D】

PLCの内部は何故か迷路のようになっています。(まるでダンジョンのようです)
完璧なトラブルシューターであれば、無事に窓口にたどり着けるでしょう。
迷路を進む場合、5回の1d20ロールをします。壁を壊しながら進むなど進み方に工夫があればダイスを減らしてもいいでしょう。
1~10何も無し 11~15青いゼリー状の生物が現れ自爆を披露する 16~19宝箱だ!(缶詰入り。缶詰ロールをする。) 20落とし穴だ!(死亡)

まともに迷路に挑戦した場合、時刻は就寝時間の少し前です。窓口の職員は受付時間は終わったと話します。(7:00にPLCが開き、そこから5分が受付時間です)
窓口ではMBDの支給品とR&Dの新製品を受け取ることができます。

R&Dの新製品
ROTO-S-6
「これは画期的な製品です」
20cmほどの筒にスイッチがついています。
ライトセーバーのような武器。スイッチを押すと刀身が現れる。刀身は使用者のミュータント能力を反映するが、面倒な能力の場合は何も出ないことにしてもよい。
1d20を振り、1~10で刀身が現れる。11~15で刀身が逆から現れる(地面又は使用者に命中するでしょう)16~20で爆発。

ROTO-A-7
「これは画期的な製品です」
大型の赤いアーマーで、非常に重そうです。
このアーマーを持ち運んだり着用したりするためには筋力15が必要。但し、筋力が15以上のものが着用した場合でも歩く程度の動作が限界である。
このアーマーを着用した場合、「デロデロデロデロ……」と効果音がなる。(DQの呪われた装備と同じです)。このアーマーを脱ぐことはできない。
ダメージを受けた場合1d20をロールする。
1~5でダメージを無効化。6~10で半減。11~15でダメージを受け、塗装が剥がれ青色になる。16~19でアーマーの機能が停止し、全く動けなくなる。20で大爆発。

ELI-10-IR
「これは画期的な製品です」
緑色の液体が入った注射器です。3本用意されています。
この液体を飲むことにより、体の損傷を完全に回復できる。但し、液体を注射した場合は全身がひどく焼け爛れ苦痛を味わいながら死亡する。
1d20を振り、1~7なら傷が完全に癒える。8~12なら右半身や左半身だけなど半分だけ治る。
13~19で傷が治りすぎ、腕や足が増える(ミュータントだ!)。20で爆発。

【缶詰工場】

翌日、準備を終えたトラブルシューターたちは缶詰工場へ向かうでしょう。しかし、トラブルシューター達はLALセクターのどこに缶詰工場があるのかを知りません。
食事の配給は停止しているので、何とかして食事をとりましょう。
しかし、完璧なトラブルシューターであれば缶詰工場へ辿り着く方法などいくつでも思いつくはずです。
1.清掃ボットの後をつける
2.ベルトコンベアを遡ってゆく
などの方法が特に簡単でしょう。順調に進みすぎた場合、道中に謎の大穴やミュータントの群れ、共産主義者や飢えたIR市民達の襲撃などを用意してもよいでしょう。
工場が目前に迫った時、R市民が襲撃してきます。彼は人肉が好きなミュータントで能力は電撃です。彼はELI-10-IRを持っています。
彼の役割はELI-10-IRの正しい使い方をトラブルシューターに伝えることです。無理やりにでも使用させましょう。

【缶詰工場前】

真っ赤な缶詰工場の周りは幅20mほどの深い堀になっており、底は見えません。清掃ポッドが頻繁に死体を堀へと投げ入れています。
堀には黄色の橋がかかっており、缶詰工場へと続いています。橋には人型の大きな機械が鎮座しており、トラブルシューターを見据えています。
その他には、身投げするIRや、R市民のトラブルシューターなどもいます。彼らは誰かに命令され、缶詰工場の材料不足を解決するために身投げしています。
なお、缶詰が生産されなくなったのはコミーに工場が占拠されたためなので、この行為に意味はありません。
なんとかして缶詰工場に入りましょう。
缶詰工場のクリアランスはイエローですが、コミーが赤く塗りつぶしました。但し、橋は塗られていないようです。
堀の底には無数の死体があります。無事に辿りつけた場合、停止している死体運搬用のベルトコンベアとスイッチを発見します。ベルトコンベアは工場の中へと繋がっています。
工場を稼働させていない場合、扉が開いておらず中に入ることはできません。スイッチを押して工場を稼働させると、ベルトコンベアが動き中に入ることができます。
但し、超高速で動くベルトコンベアの先にあるプレス機を回避しなければなりません。回避できなかった場合、缶詰になります。
橋にいる人型の大きな機械(動く石像)は橋を渡ろうとしたものを攻撃します。

【缶詰工場内】

缶詰工場は簡単な構造で、扉の向こうには十字路があります。左に生産管理室、正面に電力管理室、右に行き止まりがあります。
入り口付近には地下に続く階段があり、地下へと降りることもできるでしょう。地下には缶詰の生産ラインがあります。展開によっては、生産ラインが稼働しているかもしれません
地下に降りると大量の缶詰と缶詰転送装置があります。特別に用意されたもののようで、トラブルシューター達の名前が書かれています。好きなものを彼らに転送できます。
地下にはコミーが1人います。
この工場にはコミーしかおらず、市民の姿はどこにもありません。
十字路には3人のコミーがいます。彼らはトラブルシューターを見つけると話しかけてきます。
「来たな、コンピュータの犬め!貴様ら何をしているのかわかっているのか!」
「この施設は人の肉を加工し配給している。そんなことが許されると思うのか?」
「これは断じて許されない行為だ!そうだろう!貴様ら人間の尊厳というものがないのか!」
頭のおかしい反逆者である彼らは必死にトラブルシューターを説得しようとします。トラブルシューター達が彼らを処刑しようとした場合、彼らは十字路のほうへばらばらに逃げ出します。
「くそっ、何故だ!頼む、分かってくれ!この世界は間違っているんだ!」
「やむを得ん!工場を爆破する準備だ!この狂った施設を渡すわけにはいかない!」
この工場にいるコミー達は全く持って抵抗しようとしません。彼らは必死にトラブルシューター達の説得を試みます。

生産管理室
扉は閉ざされています。逃げたコミーは扉を必死にたたいていますが、扉は開きません。
中には地下の生産ラインを映す監視カメラと、ラインの稼働と停止を切り替えるボタン、生産ラインの設定を変更するためのいくつかのレバーが存在します。
レバーを少しでもいじった状態で稼働させると生産ラインが暴走し、尋常ならざる速度で缶詰が生産されはじめます。缶詰はいずれ工場からあふれ出し、爆発を引き起こします。

電力管理室
ここに逃げ込んだコミーは中にいるコミーと合流し立てこもります。扉は固く閉ざされており、簡単に開きそうにありません。扉の向こうからはトラブルシューターを説得する声がします。
中に入ると2人のコミーが部屋の奥で必死に何かを触っています。どうやら電力を管理するパネルのようです。
パネルには電力を管理するレバーが一つついています。レバーは上、真ん中、下に動かせるようです。上から強、中、弱と書かれています。現在は弱の位置にレバーがあります。
強にレバーを動かすと施設が暴走、直ちに大爆発が起こります。中に動かすと施設が暴走辺りを缶詰が飛び回り、いずれ施設が爆発します。
レバーの動かしにくさの程度はKPに任せます。

行き止まり
ただの行き止まりです。コミーは壁を背にして必死に説得を試みます。処刑の後、引き返して他の部屋に向かうべきでしょう。

【ミッション終了】

工場が無くなるか、コミーを全滅させたところでミッションは終了です。アラートが鳴り、清掃ボットがトラブルシューター達を掴みベルトコンベアに載せます。
ベルトコンベアで運ばれた先にはグリーン様がいます。

【デブリーフィング】

ミッションが失敗した場合はトラブルシューター達を満足ゆくまで処刑しましょう。
・工場を破壊した
・工場が消滅した
・橋を守るロボットを破壊した
・工場にいる市民を救出しなかった
・工場のクリアランスはイエローだった
・R&Dの新製品を破壊した
・R&Dの新製品を試さなかった
・赤のペンキを使った
・食事の缶詰100個を捨てた
など?