システム:パラノイア
アルファ・コンプレックスの発電所が共産主義者によって占拠された。
加えて、共産主義者によって電灯が黒の電灯に交換される問題も発生している。
トラブルシューターたちは一瞬にして交換されてしまった電灯を、白いものに交換しなければならない。
※本シナリオ中は懐中電灯などの明かりを発する道具の入手難易度は非常に高いものとします
あなた達はTBOセクターの食堂で食事の配給を待っています。
頭上にある電灯が明滅を繰り返し、消えてしまいます。交換を忘れていた無能なレッド市民が慌てて駆けつけますが、オレンジ市民に処刑されます。
しばらくすると、配給が開始されます。食事はテーブルの中央についているベルトコンベアによって配給されており、オレンジ、レッド、屑共の順に流れてゆくようです。
オレンジ市民が食事をテーブルにとり、いよいよあなた達の食事がオレンジ市民の前を通っているころ、突如辺りが真っ暗になります。
辺りが真っ暗になったのち、オレンジ市民がいた方向からあなた達に声がかかります。
「おい、レッド君。なんとかしてくれたまえ」
トラブルシューターたちはオレンジ市民の命令に従い、辺りを明るくする必要があります。
※共産主義者によって発電所が占拠されたことによる停電のため、明りのスイッチを操作することに意味はありません
※何も思いつかないようなら、「ほら、明るくなったろう」とオレンジ市民がトラブルシューターたちを燃やします
明るくすることができた場合、オレンジ市民は更に言葉を続けます。
「ところで君、これは何が起こっていると思うかね?」
※完璧なアルファ・コンプレックスで停電が起こるなどと答えたものは処刑しましょう
トラブルシューター達の答えを聞くと、オレンジ市民は自分の考えを述べます。
「私が思うに、これは電灯が黒い光を放つものに交換されたのだろう。
流石はコンピュータ様だ。黒い光は最高だな。さあ、君たちも食事を再開したまえ。
私たちはこの件についてもう少し話し合うから邪魔をするんじゃあないぞ」
トラブルシューター達は、真剣に会話を続けるオレンジ市民のテーブル上のベルトコンベアにある食事を食べなければなりません。
オレンジ市民たちは黒い電灯について熱心に意見を交わしており、少しでも彼らの邪魔をすると処刑されます。
また、食事をとろうとしない場合、それに気づいたオレンジ市民に処刑されます。
しばらくすると、オレンジ市民の机の上にあるラジオから繰り返し何かが聞こえてきます。
「ミッ………ラート。市民………。………セクターの………。………に………分………」
ただし、距離があるほかオレンジ市民の話声(とても熱心です)もあり良く聞き取ることができません。
トラブルシューター達はなんとかラジオを入手するか、オレンジ市民から内容を聞き出さなくてはなりません。
正確なミッションアラートの内容は以下の通りです。
「ミッションアラート。市民○○、○○、○○はTBOセクターの第8ビル、B-7654ルームに10分以内に集合しなさい」
第8ビルまでの所要時間は徒歩で5分です。即座にミッションアラートの内容を把握した優秀なトラブルシューターであれば問題なく駆けつけることができます。
外にはバッテリーで稼働している機械の明りが僅かにあるため、問題なく移動できそうです。
なお、把握までに時間を要してしまった場合は、何らかの移動手段を利用する必要があるでしょう。
近くにはR&Dの移動装置が存在します。
安全すぎる電動バイク
「アルファ・コンプレックスに存在するものはすべて安全ですが、このバイクは貧弱で頭がからっぽなコミーやミュータントを処理場まで輸送するため、更に安全な作りです」
安全すぎる電動バイクは2輪車で、体を固定するパーツがついています。
後部のバッテリーから充電用の電力ケーブルが伸びており、台座につながっています。現在も問題なく稼働するようです。
また、モニターを利用すれば非常に簡単に目的地を選ぶことができます。(今回のブリーフィングルームまでは20秒で到着するようです)
※バイクに乗った場合、体が強力に固定された後、発進します
※非常に安全なため、移動の衝撃によるダメージは手りゅう弾程度のダメージロールを行えばよいでしょう
※目的地に到着後、バイクは停止しますが、体の固定などは解かれません
※体の固定を解きたい場合、難易度難しいで筋力判定をします(複数人で協力できます)
※バイクにつながっている電力ケーブルはどこまでも伸びていきますが、どこかに固定された場合当然バイクも停止します
※ケーブルはブリーフィングルームへの目印になる可能性があります
TBOセクター第8ビルは、高さ765階ほどの建物で、入口には両腕に巨大なマシンガンをつけた警備ボットがいます。
※現時点でこの警備ボットが動くことはありません
入り口をくぐると、オレンジ市民がいる受付と、案内用の電光掲示板があります。もちろん、電光掲示板には何も表示されていません。
奥には階段とエレベーターがあります。エレベーターは上の階で止まっているのか、何故か使えそうにありません。
オレンジ市民にルームB-7654について聞いた場合、電光掲示板を見ろと言われます。
完璧な電光掲示板でルームB-7654について把握できない者は無能な反逆者です。
しかし、親切なオレンジ市民は簡単な説得でもう1つの方法を教えてくれます。それは、警備ボットに聞くという方法です。
ここまで親切に教えたにもかかわらず、更にオレンジ市民からルームB-7654について聞き出そうとすれば、とても苦労するでしょう。
なお、ルームB-7654は76階の左から54番目の部屋です。何故か、このビルの部屋番号を示す電光プレートはすべて真っ黒になっています。
76階まで階段を使用する場合、全力で登って5分かかります。
真っ暗で何も見えないブリーフィングルームには、インディゴのブリーフィングオフィサーがいます。
ただし、トラブルシューター達は暗闇のせいで何か人影があるということしかわかりません。
彼の姿を確認するためには、ブリーフィングルームを何らかの方法で照らさなければならないでしょう。
時間になると、ブリーフィングオフィサーが「全員そろったか?」と話しかけてきます。人数分の返事があった場合、ミッションの説明が始まります。
その後、部屋に入ってくるものがいれば闖入者として処刑されます。
ブリーフィングオフィサーはジェームズと名乗るとミッションについて以下のように説明します。
・共産主義者の手によって、TBOセクターの全ての電灯が黒い電灯に変えられてしまった
・トラブルシューター達は直ちに9876545本の黒い電灯を白い電灯に交換する必要がある
・PLCにて電灯配給券やMBDの支給品を受け取った後、R&Dで試作品を受け取り、TBOセクターにある電灯プラントに向かい、9876545本の電灯を受け取ること
・共産主義者達は一瞬で電灯を交換したと思われるので、当然トラブルシューター達も本日中に交換を終わらせること
説明が終わると、ジェームズは以下のように続けます。
「その他にも、ベルトコンベアや端末、放送用のスピーカーなどあらゆるものを交換しなければならなくなっている。
無能な前任者どもは全員処刑し、トラブルシューター達をそれぞれ向かわせている。
これら優先度の高いミッションを終えれば、発電所を占拠したコミーの鎮圧に向かってもらうので迅速に行動し、ミッション完了後は直ちに帰還すること。
発電所の場所については極秘なため鎮圧ミッション開始時に説明する」
トラブルシューター達は発電所の奪還を考えるでしょう。
そうならなければ、結社任務などで誘導してください。
ジェームズを説得すれば、鎮圧ミッションのブリーフィングオフィサーは電灯プラントの責任者であるブルー市民だと教えてもらえます。
その後、MBDテストが行われます。ジェームズのほうから何やらごそごそという音が聞こえたかと思うと、これは何かね?と尋ねられます。
もし、トラブルシューター達が何らかの方法でジェームズが提示した物を見ることができた場合、以下の画像がプリントされたパネルが見えます。
なお、この段階で誰かがレーザーガンで処刑された場合、その明かりでパネルを確認することができます。
※ただし、パネルに隠れているためジェームズの姿は見えません
トラブルシューター達の回答に合わせて、役職を決めます。あまりにおかしな答えをしたものは処刑してもよいでしょう。
ブリーフィングが終われば、結社任務がそれぞれの端末に届きます。
トラブルシューターの中に共産主義者がいれば、「発電所を奪還させるな」といったものになります。
この結社任務でトラブルシューター達に発電所へ向かわせる動機を持たせるとよいでしょう。
それぞれ、トラブルシューター達が敵対しそうなミッションを与えましょう。
PLCではインフラレッドが長い行列を作っています。行列は一向に進む気配をみせません。
先頭に辿りついた場合、入口の自動ドアが全く動いていないことが分かります。
自動ドアを無理やり開く場合、難易度難しいの筋力判定が必要です。複数人で協力してもよいものとします。
真っ暗なPLCに利用者はおらず、50ほどある受付には懐中電灯を持った暇そうなオレンジ市民がそれぞれいます。
窓口は左から順に1番、2番、3番……と続いています。
1番窓口は電灯配給券とMBD支給品を配給する窓口です。後ろに電灯配給券とMBDの支給品が置いてあるようです。
2番は電灯配給券配給券とMBD支給品配給券、3番は電灯配給券配給券配給券とMBD支給品配給券配給券……と続いて行きます。
つまり、50番の窓口から順番に配給券を受け取っていく必要があります。
それぞれの窓口で、作業が異常に遅かったり、そもそも作業をしようとしなかったりと、オレンジ市民は様々な動きを見せるでしょう。
これらの手続きを終え(全ての窓口を回った場合、既に日は暮れておりミッションは失敗です)、トラブルシューター達が1番窓口に向かうと、ブリーフィングオフィサーの名前とクリアランスを尋ねられます。
答えられなかった場合、トラブルシューター達にはオレンジ市民を親切にするための努力が必要でしょう。
トラブルシューター達がオレンジ市民の持つ懐中電灯を手に入れようとする場合、大量のクレジットを要求するなどして、合計1本程度しか入手できないようにしましょう。
なお、リーダーバッチは暗闇でもピカピカと輝いており、僅かな視界を確保できる代わりに着用者の居場所がよく分かります
R&Dでは自動ドアから何やら青白い光が放たれており、薄暗いTBOセクターの中でも一際目立つ建物となっています。
ですが、自動ドアが開くことはありません。その他の侵入口などもないので、自動ドアをこじ開ける必要があるでしょう。
PLCと同じく、難易度難しいの筋力判定を行います。複数人での協力も可能です。
自動ドアを開くと、漏れ出していた青白い光がより強烈に輝きはじめ、周辺が吹き飛びます。
自動ドアとの筋力判定に参加していたトラブルシューター達は消し炭になります。周辺に居たトラブルシューター達には、距離に応じてダメージを与えます。
爆発からしばらくすると、不機嫌そうなイエロー市民が現れます。彼は「実験の邪魔をしたのは誰だ?」と問い詰めてきます。適当にごまかしましょう。
不機嫌そうなイエロー市民ですが、トラブルシューター達が試作品を受け取りに来たことに気づくと一転して上機嫌になります。
彼は、明かりが消えてしまったが問題ないだろう、といいトラブルシューター達を奥へと案内します。
彼がトラブルシューター達が懐中電灯を持っていることに気づいた場合、懐中電灯を貸すように命令します。もちろん、貸した物は帰ってきません。
イエロー市民は時折何かを避けるような動作をしながら奥へと進んでゆきます。
トラブルシューター達は、敏捷または器用の難易度普通で判定します。イエロー市民の通り道をすばやくついてゆくか、"何か"を適切に避けられるかの判定です。
明かりがある場合は、この判定は必要ありません。失敗した場合、ジュッという音と共に片足が溶け、HPが半減します。
奥に到着すると、イエロー市民はいくつかの試作品を渡してきます。
1.核燃料型懐中電灯
「小型の懐中電灯だ。核反応の光を利用しているため電池も必要ない」
形状は通常の懐中電灯と同じです。スイッチを入れた場合、青白い光を発します。
※放射能とチェレンコフ光が漏れている小型の原子炉です
※電源を入れた時と、強い衝撃を受けた際に1D20をロールし、15以上が出た場合核爆発が起こります
2.新型ヘルメット
「給餌、暗視、防護、通話、保湿、保温、美顔……これを被るだけで完璧な生活が保障されるぞ」
真っ赤に塗装されたフルフェイスヘルメットです。多機能を備えているだけあり、なかなかの重さです。
装着するには筋力の難易度普通で判定する必要があります。
※このヘルメットの使用者は頭部へのダメージを受けません
※それぞれの機能が発動するたびに1D20をロールし、20が出た時点で使用者の頭が吹き飛びます
※非常に多機能なため、UVの判断したタイミングで10D20程度振ってやりましょう
3.COMP-8-O
「アルファコンプレクスには非常事態など存在しないが、過去に"非常食"と呼ばれていたものを再現した」
表面に凹凸状の突起をもつ小球形の食物です。10個ほど入っており、あなた達のクリアランスに合わせてか全て赤色です。
※食べた場合、なんとも言えない甘さを感じます
※1D20をロールし、1~10の場合HPを2回復、11~15の場合突起で内臓がズタズタになり2のダメージ、16~20の場合顔が炎上しまさしく非常事態になります
電灯プラントでは、けたたましい稼働音が無数の工場から鳴り響いており、インフラレッドどもが電灯を運んだり、巨大な歯車のようなものを回したりしています。
※この工場は人力発電で動いていますが、明かりは発電所からの電力を使用しているため暗闇に包まれています
トラブルシューター達はブルーのプラント責任者に迎えられます。
「やあ、よくきたね市民。配給券は持っているか?」
配給券を差し出せば、「こっちだ」とブルー市民は歩き出します。
トラブルシューター達が懐中電灯(たとえ核燃料型懐中電灯でも)を持っていることに気づけば、貸すように命令します。ブルー市民は、受け取った懐中電灯のスイッチを何度かオンオフします。
ブルー市民の歩く先は、巨大な倉庫です。今もインフラレッドどもがあくせくと電灯を運び込んでおり、10000000本あるので必要な数を記入して持っていくようにと説明されます。
※このブルー市民は電灯の交換は必要ないと考えているため、発電所の場所を聞かれればあっさりと答えます(もちろん、あっさりと答えさせなくてもよいです)
トラブルシューター達が倉庫にいると、赤い旗を掲げた大量のインフラレッドたちが襲撃してきます。
彼らは木の棒の先端に、様々な鉄製の部品を取り付けた何かを持っています。鉄製の部分の形は、尖った先端が左右に長く張り出したものや、巨大なスプーンの先のようなものなどです。
コミーである彼らは口々に「同志の手柄を守れ!」「労働者よ! 立ち上がれ!」などと叫びながら倉庫へと迫ってきます。それに感化されたのか、電灯プラントで働いていた者たちも暴れはじめます。
コミー達は手当たり次第に電灯や工場設備を破壊し、近くにいるトラブルシューター達にも襲い掛かってきます。なんとかしましょう。
なお、ブルー市民はいつのまにか消えています。(彼は瞬間移動能力を持ったミュータントです)
本日中に電灯を交換することは難しいです。ミッション達成には、発電所を奪還する必要があります。
発電所はTBOセクターのとあるビルの地下にあります。地下へ向かう階段を下りてゆくと、巨大な地下施設が見えます。
地下施設は真っ赤に塗られており、真っ赤な旗が壁一面に掲げられています。
入口であろう大きな門があり、その前には右手にバッテリーを、左手にマシンガンを抱えた巨大な警備ボットがいます。
警備ロボは一定のスピードで体を360度回転させており、視界に入った動くものに向けて射撃しています。
発電所内部は、2つの道に分かれています。1つは粗末なバリケードで封鎖された上への道、もう1つは全く封鎖されていない下への道です。
1.粗末なバリケードで封鎖された道
道をしばらく進んでゆくと、管理室と書かれたプレートがついた部屋に辿りつきます。
部屋の中には1人のコミーがおり、話しかけてきます。
「馬鹿め!バリケードがあるからこちらが重要だと思ったか?もう一方にいる同志が今まさに核爆発を引き起こすぞ!」
この部屋には管理用のパネルが存在します。
パネルには、ガラスで保護された赤色のボタン、ただの赤色のボタン、上下に動かせる赤色のレバーがついています。レバーは中央でとまっています。
※それ相応の技能があれば、スイッチやレバーについて詳しく分かります
※ガラスで保護された赤色のボタンは施設を爆破するためのスイッチ、ただの赤色のボタンは施設を再稼働させるためのスイッチ、上下に動かせる赤色のレバーは出力を決めるレバーです
※出力を下げた場合、電力を復旧させても所々に電力不足が生じ、一部の電灯が点灯しません(第8ビルの警備ボットも動きません)
※出力を上げた場合、電力過多によりいくつかの設備が暴走します(エレベーターが超高速で動く、警備ボットが暴走するなど)
2.全く封鎖されていない道
道をしばらく進んでゆくと、青白い光が先から漏れ出していることに気づきます。
その先の部屋は青白い光に包まれており、1人のコミーが光の源を触っているようです。コミーはこちらに気づくと話しかけてきます。
「馬鹿め!何故バリケートがある道が重要だと気付かない?今あちらの管理室にいる同志が爆破スイッチを押すぞ!」
この部屋は奇跡的なバランスで核爆発を免れています。激しい衝撃を出さないようコミーを処刑しましょう。
完璧なトラブルシューター達が電力を復旧させた場合、放送にて直ちにブリーフィングルームへ集合するよう命じられます。
第8ビルではエレベーターが稼働しているため楽にブリーフィングルームへと向かえるでしょう。入り口にいる両腕に巨大なマシンガンをつけた警備ボットをなんとかすればですが。
電力を復旧できないか、発電所が無くなってしまった場合、つまりミッションが失敗してしまった場合、グリーンのトルーパーが現れトラブルシューター達をブリーフィングルームへと連行します。
ブリーフィングルームにはジェームズがいます。トラブルシューター達を心行くまで処刑しましょう。
責められそうな点は以下の通りです。私が思いつかないだけでまだまだあると思います。
・電灯を交換できなかった
・食堂の電灯を交換しなかった(食堂の電灯は寿命で消えていました)
・全ての電灯を受け取らなかった
・R&Dを破壊した
・R&Dの新製品を破壊した
・発電所を破壊した
・9876545本の電灯の内9876502本はオレンジ以上のクリアランスの場所にあった(電力を復旧させていた場合)
・一部の電灯の交換を忘れた(電力の出力を下げて復旧させていた場合)
・第8ビルの警備ボットを破壊した